高齢者の貧血|原因や症状は?治療が必要な数値や基準値なども紹介!

実は高齢者も貧血になっている方が多いのはご存知ですか?
高齢者の場合、実は10人に1人の割合で貧血になっているそうです。
では、どうして高齢者は貧血になってしまうのか?詳しい原因と、症状を紹介します。
そして隠れ貧血にならないために、治療が必要な数値や、平均的な基準値も一緒に紹介します!

このページの目次

 

高齢者の貧血の原因とは?症状と治療方法も紹介!


高齢者の貧血の原因はいろいろありますが、ここでは重要な2つの原因を紹介します。
体調不良の画像

老人性貧血

実は高齢者では、一般的に年齢が進むにつれて血液中のヘモグロビンと呼ばれる鉄分が減っていく傾向があります。
この貧血状態を老人性貧血といいます。

 

老人性貧血の症状

実は驚くことに、この老人性貧血は自覚症状がほとんどありません。
老人性貧血の症状は、貧血症状がある若い方と一緒で

  • 疲れやすい
  • 肩こりがひどい
  • 息切れをする
  • 動悸がする

などが挙げられます。
しかし、高齢者では体内の機能変化にともない、普段日常動作がとてもゆっくりです。
それにより、ちょっと歩いて疲れても「年だからなぁ…」と言って気にしなかったり、肩こり腰痛なんていつもの事だと思い、貧血だと思いつかないようです。

 

老人性貧血の原因

老人性貧血になってしまう原因は、体内の代謝機能が衰えている事による血液量の減少や血液を生産している骨髄の老化、赤血球の製造に関係する腎臓の働きが低下するから、などが原因といわれています。
そして基本的に長期にわたり進行がなく、日常に支障がある状態になることはありません。
実際老人性貧血と診断された方の数値は、血液検査の基準値に比べ、男女の区別なくヘモグロビン(Hb) 10〜11g/dl(デシリットル)と軽度の貧血といわれる程度の数値のかたがほとんどです。
しかし、9g/dl(デシリットル)以下の数値でも気づかない方がいるそうなので、注意が必要ではあります。

 

老人性貧血の治療方法

老人性貧血の治療方法は、経過観察が多いため、日々の食生活を見直すなどして治療を考えられるのがおすすめです。
その場合、高齢者は胃腸からの栄養吸収が悪くなっているため、野菜を細かく刻んでから煮込むなど、工夫が必要です。

 

二次性貧血

高齢者の貧血の中でいちばんこわいのが、この二次性貧血です。
貧血状態が、違う病気が原因で起こることを二次性貧血といいます。
もともと何か疾患があり、思い当たる病気がある場合は、かかりつけの病院で相談するのが良いでしょう。
しかし何も疾患がなく貧血の症状がある場合は、詳しい診断が必要になります。

 

二次性貧血かどうか調べるには?

それほど心配がないとされる老人性貧血との差を知るには、通常の検査に加え、ヘモグロビン量、赤血球数、ヘマトクリットの値を一定の公式にあてはめて算出する赤血球恒数(赤血球指数)が必要になります。

 

赤血球恒数(赤血球指数)とは?

赤血球恒数は貧血の原因、種類、性質などを区別する上で有効な検査です!
そして赤血球恒数には、次のようなものがあります。

  • 平均赤血球容積(MCV)…各赤血球の占める容積の平均値を表わします。基準値は83〜99μm3です。
  • 平均赤血球色素量(MCH)…各赤血球中に含まれるヘモグロビン量の平均値を表わします。基準値は27〜31pgです。
  • 平均赤血球色素濃度(MCHC)…一定量の血液中の赤血球容積に対するヘモグロビン量の割合を%で表わします。基準値は32〜36%です。

平均赤血球容積、平均赤血球色素濃度が基準値の下限を下回っていた場合などは、鉄欠乏性貧血と呼ばれるよくある老人性貧血の数値に近いため、老人性貧血の可能性が高いです。
しかし、平均赤血球容積が増加していたり、平均赤血球容積と平均赤血球色素濃度が正常なのに貧血状態など、変わった結果が出た場合は、速やかに専門医へと相談してください。
二次性貧血の場合は、大本の病気を治療することで改善されていくことが多いです。
貧血以外の症状はないかなど、周りも高齢者を気にかけて生活できると良いですね。

 

貧血の検査と基準値


検査の画像
貧血と診断するためにどのような検査が必要で、基準値はどのくらいなのか、それを紹介したいと思います。
検査はよく知られる血液検査と同様ですが、貧血はヘモグロビンの量が重要になります。
ヘモグロビン量が基準値を下回ったら貧血状態とされ、詳しい検査を受ける必要があります。
そして、貧血の詳しい診断には、血液中の赤血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリットの3つの検査が必要です。
この3つは一体なんなのでしょうか?

 

赤色素量 ヘモグロビン(Hb)

ヘモグロビンの画像
貧血などで調べるとよく見る成分のヘモグロビン。
ヘモグロビンは赤血球の中にある赤い色素で、酸素と結合しての酸素を全身に運んでいく役割を持っています。
なのでヘモグロビンが不足すると酸素の運搬が十分に行われないために、貧血状態と診断されてしまいます。
足りない酸素を補おうとして、血液の循環が速くなり動悸になったり、呼吸運動が激しくなり息切れしたりしてしまいます。
貧血でよく聞く動悸や息切れは、この状態による症状だと言われています。

基準値
[男性]
ヘモグロビン(Hb) 13.6〜18.3g/dl(デシリットル)
[女性]
ヘモグロビン(Hb) 11.2〜15.2g/dl(デシリットル)

赤血球数(RBC)

赤血球は、肺で酸素を受け取って全身の細胞に送り届け、細胞で不要になった二酸化炭素を受け取って肺まで運んでいるものです。
赤血球の数が減ると必要なだけの酸素が送られなくなり、貧血状態になってしまいます。
逆に赤血球が増えると、血液が流れにくくなったり詰まりやすくなってしまう、貧血とは逆の症状の病気になります。

基準値

[男性]
赤血球数(RBC) 438〜577万個/μl(マイクロリットル)
[女性]
赤血球数(RBC) 376〜516万個/μl(マイクロリットル)

ヘマトクリット(Ht)

ヘマトクリットとは、一定量の血液中に含まれる赤血球の割合を調べる検査のことです。
通常、赤血球数が減る→ヘモグロビン量も減る→ヘマトクリットの値も下がる。とそれぞれの値が互いに影響及ぼすようになっています。
しかし、何故かヘマトクリットの値だけ高い、となると何か違う病気の可能性もあるので注意です。

基準値
[男性]
ヘマトクリット(Ht) 40.4〜51.9%
[女性]
ヘマトクリット(Ht) 34.3〜45.2%

 

最後に

高齢者の貧血症状は、わかりにくいことが多く見つけにくいですね、
基準値などを知ることで、家族が異変に気づけることも多いと思いますので、参考にしてください。